サービスブログ

記事の一覧はこちら
サービスブログ 法令コラム

コンクリートガラとは?

産業廃棄物の一つに「コンクリートガラ」と呼ばれるものがあります。コンクリートガラは、コンクリートくずという似た名前を持つ産業廃棄物もあるため、その意味をしっかりと理解し、気をつけて扱わなければなりません。ここでは、コンクリートガラの概要や処分方法について、詳しく解説します。

「産廃担当者が知るべき廃棄物処理法」を1冊にまとめました

お役立ち資料

「産廃担当者が知るべき廃棄物処理法」を1冊にまとめました

新しく産廃担当者となった方向けに、廃棄物処理法を中心に知っておくべきことを簡単に紹介します。

PDFで詳しく見る

1. コンクリートガラとは

コンクリートガラとは、建築や解体工事の際に排出されるコンクリートのがれきのことです。略して「コンガラ」と呼ばれることもあります。

コンクリートガラは、廃棄物処理法における産業廃棄物の種類では「工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたコンクリートの破片その他これに類する不要物」に分類されており、処理を進めて行く際にはその認識で各種手続きを進めていく必要があります。

ちなみに、「工作物の~」という分類名は非常に長いため、省略して「がれき類」と表現される場合もあります。このがれき類という呼び方は、自治体の許可証や環境省の通知などにも用いられており、公的な表現と捉えて頂いて問題ありません。

ただし、災害で生じた廃棄物を総称して「がれき」と呼ぶケースがありますが、ここでいう「がれき」と、産業廃棄物における「がれき類」は、全くの別物であるため注意しましょう。

関連記事

法令コラム
産業廃棄物の「がれき類」とは
紙マニフェスト×電子マニフェスト徹底比較

お役立ち資料

PDFで詳しく見る

2. コンクリートくずとの違い

コンクリートガラと似た性質を持つ産業廃棄物に、コンクリートくずというものがあります。このコンクリートくずは、産業廃棄物の種類では「ガラスくず、コンクリートくずおよび陶磁器くず」に分類されており、コンクリートガラとは別の種類の産業廃棄物として扱わなければなりません。

コンクリートガラとコンクリートくずを区別する基準となるのは、それらがどのように排出されたかです。

コンクリートガラは、先ほども解説した通り、建築や解体工事時に排出されたコンクリートのがれきのことです。対してコンクリートくずは、コンクリート製品の製造過程で排出されたコンクリートの破片や不良品のことを指しています。

つまり、建設現場で排出されたコンクリートがコンクリートガラ、それ以外の場所で排出されたコンクリートがコンクリートくずとなる、と覚えておきましょう。

一般契約の電子化とは異なる3つの観点

お役立ち資料

PDFで詳しく見る

3. コンクリートガラの処分方法

コンクリートガラの処分方法については、9割以上が再生利用されており、それ以外のものが安定型最終処分場に埋め立てられています。

最もメジャーな再生利用の方法は、細かく破砕して、再生砕石や再生骨材として利用する方法です。

その際は、
・重機などを用いてコンクリートガラを粗めに砕き、鉄筋などを取り除く
・固定式破砕機を用いてコンクリートガラをさらに細かく破砕し、磁力選別機によって細かい金属類を取り除く
・ふるいを用いて分級し、粒度を調整。さらに必要に応じて再度磁力選別機を用いて金属類を取り除く
といった形で作業が進められます。

分級や粒度の調整を行う必要があるのは、再生砕石や再生骨材が、道路を作る公共工事や各種コンクリート製品に使用されるためです。これらは粒度や強度に規格が定められており、それを満たせるようにリサイクルが行われるのです。

再生砕石や再生骨材は、以下のような用途で使用されています。

再生砕石の活用方法

再生砕石は、道路の舗装工事に用いられる「路盤材」として活用されたり、杭など抜いた際にできた穴を埋める「埋め戻し材」として活用されたりする他、土木工事・建築工事の際の「基礎材」や擁壁などの背面に詰める「裏込め材」として用いられます。

再生骨材の活用方法

骨材とは、コンクリートやアスファルトを作る際に用いられる石や砂のことです。コンクリートの材料であるセメントは、固まる際に熱を発したり、固まった後に収縮してしまったりすることがあるため、それを抑制する目的として、骨材が混ぜられます。

細かく砕かれ分級されたコンクリートガラは、再生骨材として、新しいコンクリートやアスファルトを作るために利用されます。

「産廃担当者が知るべき廃棄物処理法」を1冊にまとめました

お役立ち資料

PDFで詳しく見る

4. コンクリートガラ処分に関するよくある質問

Q

コンクリートガラとは何ですか?

A

コンクリートガラとは、建築や解体工事の際に排出されるコンクリートのがれきのことです。略して「コンガラ」と呼ばれることもあります。廃棄物処理法では、「工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたコンクリートの破片その他これに類する不要物」に分類されています。なお、この分類名は長いことから、略して「がれき類」と呼ばれるのが一般的です。

Q

コンクリートガラとコンクリートくずの違いは何ですか?

A

コンクリートガラは建設現場で排出されたコンクリートを、コンクリートくずはコンクリート製品の製造過程など、それ以外の場所で排出されたコンクリートを指します。コンクリートくずは、産業廃棄物の種類では「ガラスくず、コンクリートくずおよび陶磁器くず」に分類されており、コンクリートガラとは別の種類の産業廃棄物として扱わなければなりません。

Q

コンクリートガラはどのように処分されるのですか?

A

コンクリートガラは9割以上が再生利用され、それ以外は安定型最終処分場に埋め立てられています。コンクリートガラの主たる再生利用法は、細かく破砕して再生砕石にするか、再生骨材として利用するかに分かれます。

▲ページの先頭へ戻る
本ウェブサイトを利用される方は、必ず下記に規定する免責事項をご確認ください。本サイトご利用の場合には、本免責事項に同意されたものとみなさせていただきます。
当社は、当サイトに情報を掲載するにあたり、その内容につき細心の注意を払っておりますが、情報の内容が正確であるかどうか、最新のものであるかどうか、安全なものであるか等について保証をするものではなく、何らの責任を負うものではありません。
また、当サイト並びに当サイトからのリンク等で移動したサイトのご利用により、万一、ご利用者様に何らかの不都合や損害が発生したとしても、当社は何らの責任を負うものではありません。

目次