鉄建建設株式会社
多量排出行政報告の業務負荷を10分の1以下に削減
多量排出行政報告支援サービスで安全品質管理への集中を実現
人材不足や業務の属人化が深刻化するなか、担当者がコア業務に集中できる環境整備が建設業界において重要な課題となっています。鉄建建設 東京支店も例外ではなく、多量排出事業者に義務づけられている行政報告業務が担当者1人に集中し、毎年数カ月にわたって大きな負荷がかかっていました。そこで、電子マニフェストサービス「e-reverse.com」のオプションサービスである「多量排出行政報告支援サービス」を導入し、多量排出行政報告に係る業務負荷を10分の1以下に削減。本来注力すべき安全品質管理業務へのリソース転換を実現しました。

導入前の課題
行政報告が「専任業務化」し、
安全管理の繁忙期とも重なる構造的矛盾に陥る
鉄建建設株式会社は、鉄道の建設・改良工事をはじめとする交通インフラ整備を手がける建設会社です。「2024年4月には『エコ・ファースト企業』として認定されるなど、サステナビリティ経営にも積極的に取り組んでいます」と、東京支店 安全品質環境部 課長の西谷 淳氏は語ります。
一方、産業廃棄物の多量排出事業者に義務づけられている行政報告については、長年にわたり担当者に大きな負荷がかかっていました。
「前任者が多量排出行政報告に係る業務を1人で担当していました。社内の廃棄物管理システムでマニフェスト情報を管理していたため、1,000tの排出量基準を超えるか否かの判断や、報告対象となる自治体の把握は可能でしたが、東京支店は現場数や廃棄物量が多く、集計作業だけでも多大な時間を要していました」(西谷氏)
東京支店では最盛期に約40の現場を抱えており、自治体ごとの集計に加え、報告書・計画書の作成・提出まで、業務は多岐にわたっていました。
「多量排出行政報告は毎年6月末までに提出する必要があり、通常業務に加えて安全大会や安全パトロールなどの業務も重なるなか、4月から約3カ月かけて書類を作成していました。さらに、提出書類のフォーマットは自治体ごとに異なるうえ、毎年様式変更が行われる場合もあるため、作成前には各自治体のホームページを都度確認する手間も発生していました。紙マニフェストを発行した場合は交付等状況報告書の作成が必要になるなど、関連業務全体が担当者1人に集中し、大きな負担となっていました」(西谷氏)

導入の経緯
行政報告業務の負荷軽減を目指し、多量排出行政報告支援
サービスを採用
西谷氏が前任者から廃棄物関連業務を引き継いだのは、ちょうど東京支店でe-reverse.comの導入が始まった2008年頃のことでした。支店内での利用が拡大するなか、廃棄物データをe-reverse.comに一元化する基盤も整いつつあり、西谷氏は多量排出行政報告業務についてもアウトソースを活用した効率化を検討していました。
「多量排出行政報告の業務負担については、前任者の様子を見て十分に把握していました。どうにかアウトソースできないかと考えていたところ、e-reverse.comのサイトで多量排出行政報告支援サービスの存在を知りました。内容を確認すると非常に便利そうで、作業コストの削減効果も期待できることから、2021年に導入を決意しました」(西谷氏)
導入効果
多量排出行政報告の業務負荷を10分の1以下に削減
本来注力すべき安全品質管理業務へのリソース転換を実現
鉄建建設東京支店では、2022年より多量排出行政報告支援サービスの利用を開始。集計や帳票作成に必要な作業の多くがサービス上で処理されるため、西谷氏が対応すべき作業量は大幅に軽減されました。
「作業は非常にシンプルです。e-reverse.comに登録されたデータや、あらかじめ入力しておいた紙マニフェスト情報をもとに、必要な情報を確認・補正することで、自治体ごとの報告書と計画書が作成されます。作成された内容を確認したうえで自治体へ提出するだけで作業が完了します。報告条件や提出書類の確認もサービスを通じて効率化でき、操作方法で不明点があればカスタマーサポートに問い合わせて解決できます」(西谷氏)
自治体ごとに異なる報告フォーマットへの対応が自動化された点も、大きなメリットとなっています。
「自治体ごとの報告フォーマットは似ているようで微妙に異なっており、以前は各自治体のホームページで最新の書式を都度確認する手間がありました。しかし、多量排出行政報告支援サービスを利用することで自治体ごとのフォーマットに合わせたデータが自動生成されるため、その点も非常に助かっています」(西谷氏)
こうした効率化の効果は、作業時間にも明確に表れています。作業時間は、e-reverse.comでの日常業務も含めて1日1時間程度で、多量排出行政報告に限っていえばさらに少ない時間で済んでいます。
「従来は社内システムでの集計や自治体ごとのデータ転記などに約3カ月かかっていた作業が、10分の1以下まで短縮できました。現在は、サービス上でデータを確認・補正し、報告書類の出力まで対応できるようになり、業務スピードがさらに向上しています。また、担当者が変わった場合でも前年のデータを引き継ぐことができるため、後任者もスムーズに対応できると感じています」(西谷氏)
さらに、業務効率化によって生まれた時間を、安全パトロールや安全大会など本業である安全管理業務に充てられるようになりました。
「作業者の安全確保はもちろんですが、もし事故があれば鉄道運行にも影響が及ぶ可能性があり、多くの方にご迷惑をかけてしまいかねません。報告締切の6月は安全大会の準備など多忙な時期でもありますが、多量排出行政報告支援サービスのおかげで安全担当業務にも十分な時間を確保できるようになったことは大きな成果です」(西谷氏)
今後の展望
業界共通の人材課題を見据え
現場のコア業務集中を支えるデジタル活用を推進
同社では「中期経営計画2028」でも掲げているように、現場の社員がコア業務へ注力できる環境づくりに取り組んでいます。業界全体で人材の世代ギャップが深刻化するなか、限られた人材の生産性をいかに高めるかは、同社にとっても重要な経営課題となっています。
「建設業界では人材不足が大きな課題となっており、中堅層が薄く、ベテランと若手の間に大きなギャップが生じています。技術継承の面でも懸念があるため、現場の社員にはできる限りコア業務に集中してもらいたいと考えています。そのためにも、非コア業務の効率化はますます重要なテーマになっています。デジタル技術やアウトソースを積極的に活用していくことも、その一環です」(西谷氏)
こうした方針のもと、多量排出行政報告支援サービスの導入効果は社内でも高く評価されています。サービス導入にかかるコスト以上に他の業務へ時間を回せる点が認められ、東京支店での実績をもとに現在では他支店への展開も進んでいます。
「部署に所属する派遣社員の方もe-reverse.comを使えるようになっており、業務の標準化が進んだことで、私が安全パトロールなどで席を外していても業務が回せる体制になっています。多量排出行政報告支援サービスの使い勝手の良さから他支店にも積極的に勧めており、現在では関越支店や大阪支店など全社的に展開が広がっています。今後はさらに全支店への展開を進めていきたいと考えています。他にも、Buildeeをはじめとするさまざまなシステムを活用しており、同部署では再生資源利用促進支援サービスの導入も検討しています」(西谷氏)
また、廃棄物管理に関する法規制の変化が今後も予想されるなか、法改正や制度変更への対応についても、西谷氏はサービスを継続活用していく方針のもと期待を寄せています。
「今回導入した多量排出行政報告支援サービスは、業務効率化や人的負荷軽減、人件費削減といった直接の効果をもたらしてくれています。法改正や制度変更が発生した場合でも、リバスタが迅速に対応してくれることで、安心して、本業に集中し続けられる環境を支えてくれていると感じています。今後も、現場・支店双方の業務効率化につながる仕組みの提案を期待しています」(西谷氏)

ユーザー概要
| 社名 | 鉄建建設株式会社 |
|---|---|
| URL | https://www.tekken.co.jp |
| 事業内容 | 建設、土木、鉄道関連施設等 |
| 所在地 | 東京都千代田区神田三崎町二丁目5番3号 |
| 設立 | 1944年2月 |
| 代表取締役社長 | 今井 政人 |
| 資本金 | 182億9370万円 |
インタビューご担当者様
東京支店
安全品質環境部
課長
西谷 淳氏
※掲載内容は取材当時のものです。

