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法令コラム

専ら物とは

廃棄物に関するわかりにくいキーワードの一つに、「専ら物」という言葉があります。この専ら物は廃棄物処理法にも記載があり、特例措置が設けられています。ここでは、専ら物の概要や処理方法などについて、詳しく解説します。

産廃担当者が知るべき廃棄物処理法

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産廃担当者が知るべき廃棄物処理法

新しく産廃担当者となった方向けに、廃棄物処理法を中心に知っておくべきことを簡単に紹介します。

1. 専ら物とは

専ら物とは、正式名称を「専ら再生利用の目的となる産業廃棄物または一般廃棄物」と言い、その名の通りリサイクルが主な目的となる廃棄物のことを指す言葉です。

専ら物の大きな特徴として挙げられるのが、通常では産業廃棄物の処理を請け負うために必要な処理業に関する許可が不要であるということです。そのため廃棄物処理法の第14条第1項では、廃棄物の処理を事業として行う際には許可が必要であると述べた上で、「専ら再生利用の目的となる産業廃棄物のみの収集又は運搬を業として行う者その他環境省令で定める者については、この限りでない。」と記載がされており、法律でもしっかりと規定がされています。

さらに専ら物は、産業廃棄物の適正処理を目的としたマニフェストも不要とされています。

これらの特徴から、専ら物は廃棄物ではないと誤解されるケースも少なくありませんが、それは間違いです。専ら物はあくまでも廃棄物の種類の一つであり、特例として処理業の許可やマニフェストが不要とされているに過ぎません。そのため、専ら物の処理を外部に委託する際には、受託契約書の締結も必要になりますし、処分も定められた方法で行わなければならないという点には注意しましょう。

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2. 専ら物の品目

専ら物に該当する品目に関しては、実は明確な定めがあるわけではありません。しかし、廃棄物処理法施行当時の通知において、「産業廃棄物の処理業者であっても、もっぱら再生利用の目的となる産業廃棄物、すなわち、古紙、くず鉄(古銅等を含む。)、あきびん類、古繊維を専門に取り扱っている既存の回収業者等は許可の対象とならないものであること。」という記載がされており、ここから実質的に、

  • 古紙(紙くず)
  • くず鉄(古銅等を含む。金属くず)
  • あきびん類(ガラスくず)
  • 古繊維(繊維くず)

の4品目が、専ら物の品目として扱われるようになっています。

ただし、廃棄物は必ずしも一品目だけが独立して存在するものではありません。場合によっては別の品目が混ざってしまっていたり、アスベストやPCBといった危険な物質が含まれてしまっていたりする場合もあります。そのため、上記の4品目であれば必ず専ら物に該当するというわけではなく、状態や状況に応じて判断が変わってしまう場合があるので注意しましょう。

3. 専ら業者とは

ここまで専ら物の解説をしてきましたが、この専ら物を専門に取り扱う運搬業者や処分業者のことを、専ら業者と言います。

専ら業者は、処理業の許可が必要ではないため、廃棄物処理法で規定されている処理業者に向けた処理基準も適用されません。そのため、例えば通常の産業廃棄物を収集運搬する際には、産業廃棄物を運んでいる旨の車両表示義務や書面備え付け義務などが業者に適用されますが、専ら業者の場合はこうした義務が適用されないのです。

また専ら業者とは、あくまでも廃棄物を取り扱う業者のことです。例えば古紙をトイレットペーパーと交換してくれる古紙回収業者や、金属スクラップを買い取るスクラップ業者などは、対象となる品目を有価物として扱っているため、厳密には専ら業者とは言いません。

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4. 専ら物の処理方法

専ら物の処理は、必ずマテリアルリサイクルをしなければなりません。マテリアルリサイクルとは、例えば古紙から新聞紙や包装用紙を作ったり、アルミ缶からその他の機械部品を作ったりなど、マテリアルからマテリアルへと再生利用することです。専ら物は、このマテリアルリサイクルを必ずしなければならず、逆に言えばマテリアルリサイクルをするからこそ、専ら物として扱えるということでもあるのです。

もし仮にこれ以外の方法、例えば焼却処分をしたり埋め立てたりした場合、それは再生利用をしたことにはならず、普通の廃棄物を処理したと判断されます。そうなると、専ら物の特例は認められなくなりますから、許可を持った処理業者が対応しなければならなくなってしまうのです。

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