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建設現場の廃棄物運搬に関わるCO₂排出量が算定可能な『産廃CO₂サービス』を6月に正式リリース

~現場負担のないCO2排出量の把握を実現~

 株式会社リバスタ(以下、当社)は、このたび建設現場から発生する産業廃棄物の運搬に関わるCO₂排出量が算定可能な「産廃CO₂サービス、以下 当サービス」を2022年6月1日より開始することを発表いたします。

 

背景

 CO₂排出量の削減が叫ばれる昨今、建設業では「建設現場から生じた産業廃棄物の収集・運搬時に排出されるCO₂」への対策が求められており、そのためには正確な状況把握が不可欠です。ただし、SCOPE3にあたるサプライチェーンの排出量を算出・報告するには取引先からの情報提供が必須であり、データ取得に時間がかかる等、いくつかの課題がありました。
 このような背景から、当社は産業廃棄物の電子マニフェストサービス『e-reverse.com』を活用したデータ集計の実証実験を2021年11月から実施しており、20社の排出事業者様にご協力いただきました。この実証実験の結果を踏まえ、当サービスを2022年6月1日に正式リリースします。

Scope3とは、国際的な温室効果ガス排出量の算定と報告の基準として開発された「GHGプロトコル」で定められた温室効果ガス排出の区分の1つで、事業者の活動に関連する他社の排出を指します。

 

サービスの特徴

(1) 『e-reverse.com』内の情報以外に追加入力・操作が不要

 電子マニフェストサービス『e-reverse.com』に入力した情報を利用し自動算定するため、産業廃棄物の輸送に関わるCO₂排出量を効率的に算出できます。


(2) 1輸送ごとの排出量把握が可能

 電子マニフェストから同一の運搬車と推定される情報をグルーピングし、1輸送ごとに算定するため、実態に即したデータとなります。また支店・現場ごとに把握可能であり、詳細管理が可能です。


(3) 日建連への報告およびESG経営、SDGsなどの経営指標に利用可能

 ご提供するデータは日本建設業連合会(日建連)が実施している調査票のほか、ESG(環境・社会・ガバナンス)経営やSDGs(持続可能な開発目標)における経営指標としても活用いただけます。


当サービスの利用には電子マニフェストサービス『e-reverse.com』への入会が必要です。
サービスについての詳細はこちらをご確認ください。
 CO2サービスページURL:https://www.e-reverse.com/option/co2/

 

今後について

 当社は建設現場で発生するCO₂排出量を、網羅的に管理できるプラットフォームの開発に着手しています。このプラットフォームでは、当サービスのデータに加え建設施工管理サービス『Buildee』の「揚重機・機材の稼働に関わるCO₂」の自動算定データとも連携し、さらに効率的な集計管理業務が可能となることを目指しています。このサービスは2022年秋頃にリリース予定です。

 

三井住友建設株式会社 ご担当者様コメント

 2021年11月に三井住友建設株式会社として、脱炭素化社会に向けたロードマップを策定しました。建設現場で発生するCO₂排出量削減を求められる中、廃棄物運搬に係るCO₂排出量の把握と削減は当社の取組みの一つです。
 しかしながら、情報収集に手間と時間がかかり、現場への負担が大きくなってしまうことが従来の課題でもありました。このような課題を解決できるサービスがあることは、我々の業務改善にも繋がり、現場への負荷なしにCO₂排出量の把握と削減への対策にさらに尽力できると考えています。

 

株式会社竹中工務店 ご担当者様コメント

 弊社は脱炭素社会の実現に貢献するため、2019年から掲げてきた事業活動全体を包含したCO₂削減の長期目標を昨年見直し、2050年に80%削減としていた目標を、2050年までに100%削減へと改定しました。
 作業所のCO₂排出量は自社排出量の約9割を占め、そこでの削減の取り組みは特に重要と考えています。削減量把握のためにはより詳細なCO₂排出量の算出が必要で、今回提供が開始される産業廃棄物車両に関わるCO₂排出量データは、効率的にCO₂排出量を把握できる有効なサービスと考えています。