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産業廃棄物の「汚泥」とは

廃棄物処理法で定められている産業廃棄物の種類の一つに「汚泥」があります。この汚泥は、規定に則って正しく処理することが求められますが、汚泥の種類やその処理方法について、詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。ここでは、汚泥の定義や種類、処理方法などについて、詳しく解説していきます。

1. 汚泥とは

汚泥とは、事業活動に伴って発生した泥状の物質の総称です。この汚泥は、廃棄物処理法で産業廃棄物の一つとして分類されております。重金属を含んでいたり有毒性が強かったりするものは、特別管理産業廃棄物とされるケースもあるため、その取り扱いには十分注意しなければなりません。

2. 汚泥の種類

汚泥は、大きく分けて有機汚泥と無機汚泥の2種類があります。

有機汚泥は、下水処理場や食品工場など、有機汚濁された排水を処理する施設・設備で主に発生します。廃棄物処理法ができた当時の施行通知によると、代表的な有機汚泥として「有機性汚泥の代表的なものとしては、活性汚泥法による処理後の汚泥、パルブ廃液から生ずる汚泥、その他動植物性原料を使用する各種製造業の廃水処理後に生ずる汚泥(令第二条第四号に掲げる産業廃棄物に該当するものを除く。)、ビルピット汚泥(し尿を含むものを除く。)」が挙げられています。

対して無機汚泥は、土木工事現場や金属工場等、砂や金属成分等を多く含む排水を処理する施設・設備で主に発生します。同じく廃棄物処理法の施行通知では、代表的な無機汚泥として「赤泥、けい藻土かす、炭酸カルシウムかす、廃白土、浄水場の沈でん池より生ずる汚泥」が挙げられています。

3. 汚泥の発生タイミング

汚泥の種類でも解説した通り、汚泥は排水の処理の際に発生するのが一般的です。多くの産業で水が使われており、常に汚泥が発生しています。
加えて、下水処理の方法の一つである活性汚泥法では、有機物を微生物に食べさせることによって処理を進めていきますが、この微生物自体が短期間で世代交代をし、それが余剰汚泥となってしまっているといった現状もあります。これはつまり、汚泥を処理するために汚泥を発生させてしまっているということであり、汚泥の扱いは事業者にとって非常に大きな課題と言えるのです。

4. 産業廃棄物に占める汚泥の割合

汚泥は、産業廃棄物の種類の中では最も排出割合が高く、産業廃棄物全体の44.5%を占めています。ランキング第二位の動物のふん尿の排出割合が20.3%ですので、いかに汚泥の排出割合が高いかがわかるでしょう。排出量も、約1億7,069万トンに上ります。(環境省:産業廃棄物の排出及び処理状況等(平成29年度実績))

5. 汚泥の処分方法

汚泥の処分方法については、汚泥の性質や含有物によって異なります。基本的には脱水や焼却などによって減量化され、最終処分が行われますが、種類によっては堆肥や再生砕石としてリサイクルされるものもあります。以下に、代表的な処分方法を紹介します。

セメント原料化

数少ない汚泥の再生利用の一つで、セメントの原燃料として汚泥をリサイクルします。

焼却

汚泥を減量化させるための方法の一つで、近年ではその過程で生じた廃熱を利用したサービスを行う会社もあります。焼却をする場合、燃え殻やばいじんと言った別の産業廃棄物が出ることもありますので、その処理方法についても事前に確認しておかなければなりません。

溶融

汚泥を加熱することで、減容化や含有物の抽出・無害化を行う処理方法です。

造粒固化

主に無機汚泥を混合し、固めることによって、それを骨材などとしてリサイクルする処分方法です。

埋立

リサイクルやこれ以上減量化できない汚泥は埋め立てられることになりますが、汚泥の種類や性質によって持ち込むべき処分場の種類が異なるため、注意が必要です。

油水分離

加熱や遠心分離などによって汚泥を油分と水分に分離し処分する方法です。油分は再生重油などとしてリサイクルされるケースもあります。

堆肥化

主に有機汚泥で行われる処分方法の一つで、汚泥を発酵させ、堆肥原料としてリサイクルします。

メタン発酵

汚泥を原料にメタン発酵を行い、そこで発生したメタンガスを発電に用いたり、残渣を堆肥として用いたりする処分方法です。

6. まとめ

数ある産業廃棄物の中でも、その排出量・排出割合が最も多い「汚泥」について解説してきました。排出量が多いということは、それだけ多くの排出事業者が汚泥と向き合い、対応を考えていかなければならないということでもありますから、この機会にしっかりと理解を深めるようにしてください。もしも自身が排出した汚泥の扱いに迷ったり困ったりした時は、自分で勝手に判断するのではなく、必ず自治体などに確認するようにしましょう。

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